詰め合わせ(中編会話文 2022)

 

顔の画像をクリック・タップすると、元サイズとお名前が表示されます。

(名前の字が読みづらい時などにご活用ください)


【2022年】


『誰も私を「函館本線」と呼ばないバレンタイン』

道央道 「ヴァレンタインっすねハコダテさん。

  道内で一番カッコいい道央道サマがチョコを恵んでやってもいいぞぉ~??」ドヤァ…

 

函館本線 「ところでバレンタインって何が由来なんですか?」

 

道央道 「エ……いやそんなんオレ知らねーし」

(遠くからドドドと足音)

 

こちらへ走ってくる12号

国道12号 「行けっ12号!(イケメンボイス) ケツアタックだ!!(イケメンボイス)」

 

国道12号 「ジューニゴォーーー!!!(ウラ声)」ドーン!(ケツアタックの音)

道央道 「ハアーーー!!??何お前ちょっと」その辺の雪の中に吹っ飛ばされる道央道

 

──道央道はたおれた!

国道12号 「はこだてさん、はい!チョコです」

函館本線 「今の声どこから出てたんですか」

 

国道12号 「お口に合うといいんですけど……」

函館本線 「12号って鳴き声ジューニゴーなんですか」

道央道 (お前ら会話しろよ)

 

国道12号 「40号が旭川で見つけたやつで」

函館本線 「えっ、てっきり12号が作ったのかと」

道央道 (会話できるんかい)

 

国道12号 「えーっ僕が作ったものなんか口にしたらはこだてさんが汚れちゃうじゃないですか!」

函館本線 「そんなことないですよ」

 

函館本線 「12号は汚くないですし、私は簡単に汚れるほど綺麗じゃないですよ」

 

国道12号 「でも……」

函館本線 「困りましたね」

 

函館本線 「私、12号の作ったチョコ食べたいなぁ~」

国道12号 「!!?」

 

函館本線 「私も作って交換にするかい?」

国道12号 「ウワーーー急に敬語やめて魅力的な提案してくるコンボやめてください」

道央道 (空、青いなァ)

 

国道12号 「はこだてさんズルいです!!」

函館本線 「おや、私はずるいんですよ?」にこにこ

国道12号 「はこだてさんのばかばか! やだ! もう!」

 

道央道 「ま、ハコダテさんにはオレの手作りチョコをあげておくから

     12号はムリすんなよ」起き上がって12号の肩をポンポン

函館本線 「貴方のチョコ手作りだったんですか」

 

国道12号 「それはそれですごくヤダーーー!!」

函館本線 「どうするんですか?」

 

国道12号 「ウウ…5号と36号に手伝ってもらえば劇物度が下がるかな」

函館本線 「12号は料理上手なんですから自分の作るものを劇物なんて言ってはいけませんよ」

道央道 「ナチュラルに巻き込まれてる5号チャン笑える」

 

 

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12号は後日函館本線と手作りチョコ交換会をした。

ついでに、5号は12号・36号とともに楽しい思い出ができた。

 


『京急本線のお部屋でお泊まり会』

(今回、名前からは省略していますが、いずれも京急の路線です)

 

久里浜線 「本線(アニキ)~!ババ抜きもう一回しようよー!!」

本線 「お前ら強いからイヤですもうやんない」

空港線 「ねえ、そろそろ寝る場所決めないとだけど」

 

空港線 「布団敷く場所、ちょっと足りないんだよね」

 

空港線 「誰が本線(あんちゃん)に添い寝してもらう?」

 

久里浜線・逗子線・大師線 「……………………」

 

本線 「いや添い寝って言い方もうちょっと」

 

逗子線 「本線と添い寝ってアレでしょ、眠ったまま戦う新しい格闘技の名前でしょ。

  最近流行ってるよね」

久里浜線 「オレ、起きてる本線(アニキ)に殴られたことないけど寝てる本線(アニキ)になら殴られたことあるよ」

大師線 「僕の安眠を妨げるものはたとえ本線でも許さないよ?」

本線 「…………」

 

空港線 「ホラ早くジャンケンして?布団が敷けないじゃん」

逗子線 「ハイハイハーイ!本線!!あそこに自ら仕切ることで

  自分だけ危険を回避しようとしてるミチが」

本線 「ねえそんなにオレの寝相悪いかな!?!!?」

 

久里浜線 「うーん、我慢できないくらいには痛」

空港線 「超悪いと思う最悪」

久里浜線 「空港姉ストレートすぎだよ……」

本線 「素直に傷つきました」

 

逗子線 「そんくらい加減がないんだって!まあ寝てたら仕方ないけどさあ」

大師線 「僕この床の空いてるところに布団敷くから」

久里浜線 「コラーッ!!」

空港線 「ジャンケンだっつってんだろうがー!!!」

 

本線 「いやいいよ、そんなに皆に迷惑かけるなら…家具ちょっとどかせば

  もう1枚くらい敷けるからさ…」

 

逗子線 「(なんか可哀そうな感じになっちゃった)ヒソヒソ」

大師線 「(僕は知らないよ面倒くさい)ヒソヒソ」

逗子線 「(アンタそういうとこ相変わらずどうしようもないよね)ヒソヒソ」

 

久里浜線 「えーっでもこの流れで本線(アニキ)独りは可哀そうっていうか」

本線 「じゃあ久里浜が一緒に」わくわく

 

久里浜線 「ごめん、それはちょっと…」

 

(ベッドのすみでマジでヘコんでる京急本線)

空港線 「しょーがないな」

 

空港線 「呼ぶか」

久里浜線 「誰を?」

空港線 「本線(あんちゃん)の隣人」

 

空港線 「あ、もしもし?あのさ、これこれこうで……そう、本線(あんちゃん)が寂しいことになってて」

 

空港線 「別に急がなくてもいいけど。じゃあね」通話終了

 

逗子線 「なんとかなりそうな感じ?」

空港線 「多分」

本線 「お前、あいつのこと便利屋か何かだと思ってない?呼べばなんとかなると思ってない?」

 

空港線 「実際なんとかなるでしょ」

♪ピンポーン♪

空港線 「ほら来た」

久里浜線 「わあ。早い」

 

国道15号 「来たぞ」

本線 「オレの味方はお前だけだ」

国道15号 「いきなりどうした?」

 

国道15号 「お前の寝相に耐えられるヤツがいないと聞いて来たんだが、京急の路線が勢ぞろいじゃないか」

 

国道15号 「オレはこの中にいていいのか?」

空港線 「むしろいないと困る」

 

本線 「お泊り会するって言って集まったくせに、布団敷くスペースが1枚分足りないから

  誰かがオレのベッド行きになるのを皆して嫌がるんだよクソ~」

久里浜線 「『なんとか布団を4枚敷いて、本線(アニキ)にはベッドに独りで寝てもらう』ってだけだと、本線(アニキ)が可哀そうじゃん?」

 

国道15号 「ああ、それでオレが」

逗子線 「え、何?君がイケニエになってくれるの?」

本線 「言い方」

 

15号 「オレはかまわないが」

逗子線 「マジで!?後からの苦情は受け付けないけど」

空港線 「よかったね本線(あんちゃん)

久里浜線 「よかったね本線(アニキ)!!」

本線 「なんか素直に喜べないけど、いてよかったわ隣人……」

 

 

── 夜中 ──

ドカ!ボフ!モフーン!!

(足が布団の上に乗っかったり、ダイナミックに寝返りをして15号の上に寝っ転がったりしてる音)

国道15号 (痛いのは我慢できる範囲だが、目は覚めてしまうな……)

 

 

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本線:寝相が悪い。ババ抜きも弱い。

 

大師線:実は15号が来る前には勝手に布団を敷いて寝た。

  昔、本線と穴守線(空港線の昔の名前)と川の字になって寝て、本線の寝相で酷い目に遭った。

 

空港線:穴守線時代に何回か本線と大師線で川の字になって寝て、本線の寝相で酷い目に遭っている。

 

逗子線:たまに京急本線が部屋に遊びに来て泊まっていく。

  隣に並んで寝ると本線の寝相に巻き込まれるので布団を敷く位置には気をつけている。

 

久里浜線:たまに京急本線が部屋に遊びに来て泊まっていく。

  本線の寝相の悪さは知っているが、ときどき一緒に寝てあげる。

  (そして後悔する)

 

国道15号:京急本線とお泊り会するときはだいたい隣に寝ている。

  そしてよく飛んできた腕や足で目が覚めるが、またすぐ眠れる。

  ベッドから落ちそうになってたりしたら体勢を直してあげている。

 


『青いスカート電車』

京急本線 「ブルスカのことたまに青いスカートの略だと思われてる気がする(真剣な顔)」

国道15号 「本当は青い電車のことだったか」(うろ覚え)

 

京急本線 「ブルースカイトレインの略なんだが」

国道15号 「なるほど青い空でブルスカか」

京急本線 「スカイよりスカートの方が日常生活になじみあるよなって。服だし」

国道15号 「確かにな」

 

京急本線 「オレの今日の服、ブルスカイメージの服なんだが、説明するとよくわかってない目で見られる」

国道15号 「正式名称で説明しているか?」

京急本線 「してない」

国道15号 「ああ……」

 

国道15号 「まあオレも急にブルスカって言われると……うん」

(15号の脳裏に浮かぶ、青いスカートをはいてる京急本線の雑なコラージュ)

京急本線 「おい想像するな。何想像してるかわかっちゃうからやめろ」

 

国道15号 「誤解を避けるには略さず正式名称で説明することだな」

京急本線 「でもさ……長いじゃん……ブルースカイトレイン」

15号 「気持ちはわかるがお前……」

京急本線 「ブルスカが言いやすすぎて!!」

 

京急本線 「一応オレもちゃんと考えたよ。『ブルスカ=青いスカート問題』の解決法」

国道15号 「お、おう……」

 

京急本線 「オレがブルスカって言って青いスカートを思い浮かべられても大丈夫ならいいわけで」

国道15号 「うん……いや、え?……え??」

 

京急本線 「だから、つまり……」壁に入っていく

国道15号 (ああ、この先の予想がだいたいつく)

 

京急本線 「これが似合っていればいいわけで」壁から出てきて青いスカートはいてる

 

国道15号 (思った通りの展開に)

国道15号 「まあ、似合っていなくはないが」

 

京急本線 「本当か?」

国道15号 「こんなことで嘘はつかない」

 

京急本線 「よし、やっぱり何も問題はなかった」

国道15号 「お前ってなんでこう…頑張る方向がこう…どうして…」諦めの微笑み

 

京急本線 「何か?」

国道15号 「オレはお前のそういうところもいいと思うぞ」

 

京急本線 「そんな褒めるなよ」

京急空港線 「本線(あんちゃん)はそれでいいの?」

 

 

そのとき、時が止まった

 

 

京急空港線 「本線(あんちゃん)、15号がいいっていったらなんでもいいの?

  もっとちゃんとしてくれる?レールがちくわでできてるの?」本線にダメージ

 

京急本線 「ちくわ…」(倒れてる京急本線)

国道15号 「お、おい、京急本線は一応自分で考えてだな…」

京急空港線 「15号も本線(あんちゃん)のこと甘やかしすぎじゃないの。

  アンタの路面なにで出来てるの。ショートケーキ?」

 

国道15号 「ショートケーキ……」(倒れてる15号)

京急空港線 「あと本線(あんちゃん)はブルスカたちに謝っといてね」

 

 

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反省した京急本線はブルースカイトレインを略さず言う回数を増やした。